九谷焼

 

アイ・オー・データさんといえば、古くはフロッピーやMOドライブ、今だとLANルーターや液晶ディスプレイなどのPC周辺機器でおなじみの会社で、とりわけデザイナーにとっては命綱とも言える外付けハードディスクで身近な存在です。僕もこれまで何度デザイナー生命を救われたことか。かれこれ20年以上お世話になっているんですが、金沢を拠点とした会社だということは、今回お声をかけていただくまで知りませんでした。

 

加賀百万石のお膝元で、もともと北陸随一の観光都市だった金沢ですが、昨年の北陸新幹線の開通以来ますます注目度が高まっています。そんな中、パッケージデザイナーの「山口さん」がお仕事の合間に作って公開した「金沢駅・鼓門」と「兼六園・ことじ灯籠」がとっても評判が良かったとのこと。これを機にご当地ペーパークラフトをもっと充実させたいなぁ、でも本業も忙しいし・・・ということで、今回は山口さんは企画と監修に専念し、僕が実作を担当させてもらうことになりました。

 

今回僕が作ったのは、シリーズ第3弾の「九谷焼」。中でも吉田屋風と呼ばれる様式の、徳利とお猪口のセットです。九谷独特の鮮やかな絵付けは、花鳥と松竹梅のフルラインナップ。絵柄は派手ですがシンプルな形で組み立ても簡単ですので、是非気軽に作ってみてください。

 

にしても、こんな絵を下書きなしに筆だけで描いちゃう職人さんって本当にすごいです。僕は資料見ながら手描きとスキャナとイラストレーターを駆使して丸3日かかってしまいました。これを機にマスターしようと思ったペンタブの操作にはまたまた挫折しました。