他人のそら似を生む進化・その3 ヤドカリの王とカニの女王

厚紙で組み立てた左右非対称の紙工作から収斂進化を学ぶ今年度のBRHのおまけ、初回の「サメとイクチオサウルス」、前回の「ペンギンとオオウミガラス」と、まぁなんとか皆さんの机の上に飾ってもらえそうなポップなモデルでやってきましたが、第3弾の今回は生命誌研究館らしさ炸裂、たぶん誰も予想も期待もしてなかった「タラバガニとズワイガニ」でお届けします。でも自分では結構気に入ってるんですよ、今回の。

 

冬のご馳走の代表カニ。中でもタラバとズワイはそれぞれカニの王様、女王様と呼ばれているそうです。ちなみに上の写真の、ちょっとずんぐりむっくりでトゲトゲしてるのがタラバ、下のスマートな方がズワイですね。お値段もやっぱり王様級のこのタラバが、実は「カニ」ではないということ、けっこう有名な話らしいのですが、僕は今回初めて知りました。分類学的には「ヤドカリ」の一種になるそうです。一番の違いは、ズワイには脚が4本あるのに対して、タラバには3本しかないこと。通販で丸ごと頼んで届いたタラバ、予想より脚が一本少ないのはそれで正解なので、クレームつけないようにしましょうね。