めぐる生命誌・その1 春に備えるカレンダー

今年度のテーマは「めぐる」です。このテーマならこれしかないでしょうってことで、今年度のおまけは久しぶりのしかけカード、右端のダイヤルをクルクル回すと"何か"がめぐる、「めぐる生命誌」シリーズでお届けします。"何か"がいったい何になるのか、先行きの見えないままの見切り発車でちょっと不安。でもとにかく始めてしまったんで今年はこれでお届けするのです。

 

第1回目の夏号は「春に備えるカレンダー」。日本のように四季のある地域に暮らす脊椎動物は、たいがいが食料が豊富で子育てが容易な春に出産します。これはまぁ常識で考えても納得できますよね。でも動物によって妊娠期間は様々なわけで、問題になるのは発情の時期です。例えばウマは3月後半から6月にかけて、ヒツジは9月の後半から11月にかけて交尾をおこないますが、ほぼ同時期の4月から5月にかけて赤ちゃんが誕生します。カレンダーも基礎体温計も持たない動物たちは、もちろん本能によって交尾する時期を知るわけなんですが、じゃ、自然界のどんな変化を動物のどの器官が察知してるのかってのが、今号のリサーチのテーマ。おまけのカードでは、ダイヤルをクルクル回すと、妊娠期間のそれぞれ違う5種類の動物が、一年のどの時期に何をしてるかってのが一目でわかるようになっています。一年のある時期だけ、4組の親子のシルエットが一望できる期間がありますので探してみてください(何で1種類だけ出産時期がずれるのか、裏面に解説がありますが、これも知れば納得の自然の知恵ですよ)。